V Cort Tray
削れないトレイ(Vコートトレイ)とは、重量物の金属部品の搬送時に適したトレイです。
厚みのあるABS押出し材の表面に特殊樹脂をコーティングすることで削れに強いトレイの開発に成功しました。このトレイは、弊社の製造ラインでしか作れない特許技術です。
従来の搬送用トレイでは搬送時の振動でトレイが削れるという問題がありました。削れた粉が部品に付着すると搬送後の組付け時に組付け不良の原因になります。搬送時のトレイ削れ粉対策として、トレイから取り出した際にエアガンで掃除を行う等のひと手間をかけていました。削れないトレイ(Vコートトレイ)では削れ対策を行ったトレイでこのような問題を解決することができました。
またリターナブルトレイとして使用でき、プラスチック使用量削減(SDGs)に寄与できる搬送用トレイです。
耐摩耗性能に優れている実験データになります。
※現在お使いの製品にお試しいただくことも可能です。
弊社の製造ライン特長は樹脂押出し装置があることです。
混合機から樹脂押出し装置で、樹脂を生成することで、社内で一貫した生産体制を実現。小ロット可能・必要な分での納品が可能となります。
またトリミング後の不要部分をすぐに粉砕し原料ホッパーにもどすことで一般的な真空成形業者で発生する不要部分のリサイクル処理や産業廃棄物処理が必要ありません。
これは価格的にも全体的な樹脂使用量低減にも大きく寄与します。
弊社では最初にペレット状の原料からシートを押出します。ペレットの配合は最新鋭の配合装置で行っております。顔料や静電防止剤などを最適な割合で配合します。メインの材料の配合割合も自由自在です。
最大幅800mm、最大厚み3mmの樹脂を押出し出来る装置です。
厚みがあるのでシートの温度が下がらないように、予熱します
※シートの加熱時間を短くし、真空圧延成形装置の生産効率を上げる役割があります。(※押出しの連続運転と、成形を行う間欠運転を運転を止めずに行えるように、可動式のラックで調整しています。)
上下の可動域の大きい特殊仕様の真空成形装置です。厚みのあるシートと可動域の大きな成形装置のダブルの効果で他社では不可能なほどの深絞りの成型品を製造することが出来ます。
シートを切断後、完成した製品を検査します。
不要部分をトリミング。作業者はここで形状や汚れが無いか確認の上梱包し出荷されます。
作業者の労働環境改善のため低回転型の粉砕装置を導入しました。トリミング後の不要部分を投入するとバキューム搬送され、押出し装置のホッパーに投入されます。
Vコートトレイは削れ対策を施しているため、繰り返し使えるリターナブル式になります。従来は出荷のたびにトレーが削れリサイクルできずに破棄することが問題になっていました。そこで、Vコートトレイを導入し従来のワンウェイ(使い捨て)と比較すると、6年間で約2000万円の削減となりました。
ワンウエイ | リターナブル | |
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金型費用 | ¥500,000 | ¥600,000 |
試作費用 | ¥30,000 | ¥100,000 |
イニシャルコスト | ¥530,000 | ¥700,000 |
製品単価 | ¥200 | ¥2,000 |
6年間運用した場合のランニングコスト | ¥28,800,000 | ¥3,560,000 |
6年間の樹脂使用量 | 21.6t | 1t |
金型は6年間運用する
1ヶ月のトレイ使用量を2000枚とする。(1日100枚)
3年目に1LOT1000枚分を購入し入れ替える。
リターン費用として毎週1度5000円の送料で送り返す。
川口合成では、商社様やメーカー様のお悩みと向き合い、製造メーカーとしてお客様と共に解決に導きます。搬送時のトレイ削れにお悩みの企業様、検討の一社として川口合成にお声がけいただけましたら幸いです。